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「スターウォーズ」
〜エリック・ホイは太一郎〜

今は亡き人、母方の祖母と、日曜洋画劇場かなんかを一緒に見たときの話である。そのとき、演っていたのは、「スターウォーズ」TVだから当然吹きかえ。祖母は、その吹きかえ版「スター・ウォーズ」を見ながらため息ひとつ、こう言った。

 「最近の外人さんは、日本語が上手だねぇ・・・・。」  

 「ばあちゃん・・・・。上手に日本語しゃべっとんのは、水島裕と村井国夫だよ・・・・。」今となっては、よき想い出話のひとつである。(超実話)  


それはさておき、今回は、吹きかえの話。ビデオ映画人口増加にともない、今時、映画のビデオは字幕スーパーと吹きかえの2本出て当たり前。でも、利用数が多いのは、字幕スーパー。と、いうか、私の周囲の映画好きは圧倒的に字幕派が多い。まぁ、当たりはずれが大きいですからね、吹きかえは。  私も字幕派である。ごく一部を除いては。どういうことかというと、実は、私、吹きかえじゃないと、どーにもこーにも落ち着かん映画があるのだ。いや、マットーな映画ファンからは、怒られそうなんで、あんまり、大きい声じゃ言えないんですけどね。

 例えば、ジャッキー・チェン石丸博也がしゃべってくんなきゃダメなんである。それからエリック・ホイ広川太一郎じゃなきゃいやなんである。イーストウッドにいたっては、山田康夫氏が亡くなってから先の映画は、決してTVで見ないことにしている。  まぁ、そういう私だから、字幕派とかいっときながら、ジャッキーの映画とかは、わざわざ吹きかえを借りたりする。そして、そういう女だから、吹きかえが大当たりの時はいいが、はずした時は、大暴れしまくる、勝手なやつなのである。まぁ、ジャッキーや前述の「スター・ウォーズ」なんかは、ある程度、固定みたいだからよしとして、問題は、エリック・ホイと他の映画に出ている、ハリソン・フォードである。(ハリソン・フォードも村井国夫じゃなきゃあかんのじゃ)なんらかの都合で他の役者さんがやることもあるので、そりゃ、もぉ、そん時は、私的には、機関士のいない、暴走列車並みに暴れる。  


エリック・ホイの時は、次の日まで、「うわぁぁん、太一郎じゃなきゃ、いややぁ、うぁぁん」という状態だったので、友人に、「あんた、やっぱりマニアックやったんやね」といわれ、「太一郎のどこがマニアなのさぁ!うわぁぁん」(充分マニアだよ)といったのも、それはそれはよき青春の1Pである。"声は滅法、大事"吹きかえ版で、映画を見るときの教訓である。(私のね)

 

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