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「KT」
〜公僕の虚しさ〜

「シムシティ」ちゅーゲームを知ってるだろうか。街をつくって楽しむゲームである。本来は、そのはずであるが、私がそれをやった時、そこに住む人々はぶーぶーと文句言いたい放題だった。働くとこがないと言って、工場つくれば、かんきょうが悪くなったといい、不便だというから、道をつくれば、じゅうたいが起こって困ってると言い出す。ので、もう一本つくったら、今度は、無駄だという。遊ぶとこがほしいっていうから、作ってやったら、治安が悪くなったとぬかしやがる。ええーいっ!!もぉいい、もぉ知らんわ!!お前ら、勝手にしやがれいっ!!・・・・なんていうか、公僕の虚しさを感じるという、すげえゲームである。(そんなのあんただけと、このゲームをくれた友人に言われたけど)


んで、阪本順治かんとくの話題作「KT」

これが、また、公僕の虚しさと、中間管理職のつらさがよーく出てる映画でした。ホント、どこの世界のサラリーマンもつらいわよね(違う)なんだか「金大中」だのなんだのってところがさわがれまくってるような気もしますが、私としては、歴史というか国家の深いとこにいたが故に、まきこまれちゃったふつーの公務員さん達の話として見てたんで、いやなんだかもー、公僕の虚しさをつきまくってるすごい映画だなぁと思いました。ちなみに、映画館にいたのが、私以外全員40〜50代のおじさん達だったというこれまたあらゆる意味ですごい映画だとも思う。


しかし、本当にすごーいって思うのは、

やっぱ、金大中さんがまだ生きてる時に、作ったという阪本かんとくの勇気でしょう。いや、だって、これがもし、もうちょっと北側の人だったり、それこそ朴正熙が生きてたりした日にゃあ、あんた、命だって保障しかねる行為でもあるんだよ。朴正熙っていう人は、あらゆる意味でアグレッシブな人だったから、映画みたいな、事件も起こしちゃったわけだし、まぁ、最後は、あんまりアグレッシブすぎて暗殺されたわけだけど。そういう人と戦って来て、死線をかいくぐってきた金大中もすごいが、その人が生きてる時に、歴史的トラウマをひっぱり出して正面からいどんだかんとくは、もっとすごい。「運命のダダダダーン」もまっさおとは、まさにこのことである。(いや、あれと比べられてもしょうがないんだが)

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