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「ダンサー・イン・ザ・ダーク」
〜あたくしとダンサー・イン・ザ・ダーク〜

それは、某弁当屋工場のおばさま達のこんな会話だった。

「なんで、あげぇ、あん人は、自分の娘に干渉するんかい?」「なぁ、むげねぇ」

「こん間は、あんた何とも知れんような他人信用して、お金取られて」「なぁ、ホントバカやわぁ」

途中から聞いたから、よくわからないが、察するに、
湯布院の誰かさんのウワサ話なのだろう。

まー、よぉも飽きんこと・・・と思いながら、私は聞いてたわけですよ。

「しかし、あん人も上手よなぁ」  
「ホントなぁ」             
「エライはなぁ、泉ピンコ・・・・。」 

渡る世間かいっ!!!(心のつっこみ)

つまり、おばさま達は、TVドラマちゅう架空のことに対して、
あたかも近所の誰かさんのごとく話してたわけですよ。

そこまで感情移入してた、と。

で、なんでこんなこと書いたのかというと、あのおばさま方に心の映画、

魂の問題作「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を見せたとしても、

「寝た」とか「結局どげな話なん?」とか「なんで歌が入るん?」とか、

もぉ、うちの母レベルの解答が返ってきそうで恐いんですけどね。

あの映画、話の筋としてはわかりやすぎるほど、わかりやすい映画である。

それを証拠に、世の中の批評家さん達が、筋を言ったら、

オチがわかってしまうってんで、とても苦労をしていらっしゃる。
違う意味で泣いている。なのに、あの画面からほとばしる

「万人受けはしませんぜ」って言うあのパワー はいったい何なのだろう?

「パルムドールが欲しいんだ、欲しいんだぁっ!!」
って言い続けてた天才監督の執念から来るのか、

それとも本能系歌手ビョークの歌声アーンド演技力から来るものなのか。
たぶん両方なんだろうね。

「人生変えるほどすばらしい傑作、しかし、万人受けはしない。」
・・・因果な映画とは、このことだろうか。

よし、こうなったら、ここはもう一発、
あの気性の激しそうなユダヤ系デンマーク人にがんばってもらうしかない。

題して−「踊る世間は鬼ばかり」

あの食堂で、家で、外で、踊る橋田ファミリー。
よし、これなら万人受け間違いなぁしっ!!

・・ていうか、それって、「赤いシリーズ」で暗黒舞踊してた前田吟や
バレエしまくってた宇津井健と同レベルやん・・。

ふっ・・・こんなことばっか書いてるから「本当に人生、変わったのか?」
とか言われるんだよな、私。

わかっちゃいるんですけどね・・・しょぼ。

感動しまくったコユキやらにはとても見せられんわ。(だったら書くな)



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